
下松市河内の降松神社で8月7日、「七夕天燈(てんとう)まつり」が行われた。
同神社は、595年に星が松に降りたという伝承を起源とし、市名「下松」の由来とされる。大内氏との縁も深く、古くから星を祭る社として地域に親しまれてきた。旧暦の七夕に合わせ開催する同祭りは2022年に始まり、今年で4回目。
境内では夕方から七夕祈願祭が営まれ、戦後80年にちなみ平和への祈りを込めた舞が奉奏された。詩吟や創作仕舞、クリスタルボウルの演奏などの奉納演舞もあり、訪れた人々は多彩な舞台を楽しんだ。
「天燈」は中国南部や台湾に伝わる小型気球を模したもので、火の代わりにLEDライトを入れヘリウムガスを充満させた風船を和紙で包み空に浮かべる。この日は約80組の参加者が星形の短冊に願い事を書き、ランタンに結び付けて夜空へ放った。市内で働く20代の女性2人組は良縁成就を、4歳の保育園児は「消防士になりたい」と願いを書き込んだ。
神足篤彦宮司は「朝方は雨が降り天候を心配したが、無事に開催できて良かった。戦後80年の節目に、多くの人と共に慰霊と平和祈願の時間を持てたことをうれしく思う」と話す。