キッチンカー「キッチン アリス」が6月3日、下松タウンセンター内の商業施設「星プラザ」1階にオープンした。
キッチンカーを運営する田中雅基さんは、仕事を定年退職後、2018(平成30)年に出身地の下松市笠戸島にUターン。実家敷地内に、地域住民との交流を目的としたコミュニティースペース「翠山荘」を立ち上げ、演奏会や落語寄席などを開いていた。
昨年から続く新型コロナの影響で、住民を招いての交流を見送っていたところ、妻・和子さんの「待っているだけでなく、こちらから出向いてみては」とのアドバイスを得て、キッチンカーでの移動販売を決意した。
昨年12月から、軽トラックを購入し準備を進めてきたが、5月になってもコロナの収束が見込めず、高齢化率の高い島内での営業を諦めていたところ、「星プラザ」を運営する下松商業開発からチャレンジショップ出店を提案され、テナント内にキッチンカーを持ち込む形で出店が決まったという。
販売メニューは、フワフワ食感に仕上げたという「だし巻き玉子サンド」(500円)をメインに、玉ねぎ丸ごとスープ、ハーブティー(以上、300円)、笠戸島レモンサイダー(250円)など。
星プラザでの営業時間は木曜・金曜・土曜=10時~18時。出店は9月2日までを予定する。
田中さんは「コロナが収束すれば、島内の集落をめぐって『青空ランチ』を企画したい。お年寄りや観光客など、みんなが集い交流できる場所を提供していきたい」と意気込む。