周南地域初となるクラフトビール醸造所「スカイホップブルーイング」(周南市河東町、TEL 0834-34-0562)が9月1日、クラフト発泡酒の販売を始めた。
平川洋行社長と大空和央工場長が昨年11月に設立したクラフトビール醸造所。今年7月に発泡酒醸造免許を取得し、約1カ月の仕込みを経て、念願だった自社商品販売にこぎ着けた。
2人の出会いは、2018(平成30)年に宇部市で開催されたビールイベント「クラフトホリデー」。企業人ながらビール好きが高じ、実行委員長を務めた平川さんと、県内の地ビール会社に勤務し、営業担当だった大空さんがイベントを通じ、意気投合。昨年春、大空さんが会社を退職したことを機に、縁があった周南市での起業へと踏み切った。
ブランド名は「SAVEER(セイヴィア)」。SAVIOR(救世主)とBEER(ビール)を掛け合わせ「救世酒」の意味を持たせる。周南市の東川沿いにある本社醸造所内には、500リットルの発酵タンク5基を設置。年間30キロリットルの製造を予定する。
販売形態は全て330ミリリットルのビン入り。ラインアップは、若干の濁りとジューシーな香りを持つ「ヘイジーIPA」(720円)、アルコール度数低めでホップの香りが楽しめるという「セッションIPA」(650円)、甘みがありフルーティーな味が特徴の「ヴァイツェン」(620円)、すっきりと飲める黒色の「ブラックIPA」(666円)の4種類。9月中旬からは、くせがなく飲みやすい「ゴールデン」と、スパイシーな香りを持つ「セゾン」の販売を予定している。
大空工場長は「麦とホップのバランスを取りながら、個性のある飲み心地の良い商品の製造を目指したい」と話す。平川社長は「いずれは自社の商品だけでなく、世界や日本各地のクラフトビールを提供する飲食店も立ち上げたい。クラフト酒のおいしさや奥深さを知ってもらい、自分に合った物を探してほしい」と話す。
店頭や自社ECサイトで販売するほか、県内外の酒店での販売を予定する。店頭販売は水曜~土曜=10時~17時。