下松市の下松第2埠頭(ふとう)で3月20日、英国向け鉄道車両を運ぶ大型自動車輸送船「グローバル・ハイウェイ号」の見学会が開かれた。
くだまつ観光・産業交流センター、徳山セントラルロータリークラブが主催。川崎汽船の最新型輸送船と日立製作所笠戸事業所(下松市東豊井)で製造された英国向け鉄道車両の積載の様子を見学し、地元の鉄道産業や輸送船、港の役割について学び、興味を持ってもらおうと企画した。
同船は全長200メートル、幅38メートル、水面からの高さは約40メートル。約20ノット(時速約37キロ)の速さで進む。総トン数は7万6000トンで載貨重量は約2万トン。12段のデッキに7500台(乗用車)が積載可能。天井の高さを変えることにより、最大26両の鉄道車両が積載できる。
当日は下松市近隣から約200人の市民が参加し、4回に分かれ見学会を行った。朝9時から始まった見学会には周南地域のボーイスカウトと保護者ら50人が参加。船尾の積載口から乗船し、船の構造、自動車積載の様子など説明を受けながら貨物スペースや船上デッキ、操舵(そうだ)室などを見学した。
最後に鉄道車両の積載の様子を見学。白いビニールに包まれた全長26メートルの先頭車両がゆっくりと運ばれる様子に小学生らは息をのんで見入っていた。
翌21日、同船は鉄道車両16両を載せて出航した。名古屋で自動車5000台を積載し、約2カ月かけて、ヨーロッパ、イギリスへ向かう。