スリランカのウィシュラマール・サンジーヴ・グナセーカラ駐日大使が6月1日、スリランカゾウを飼育する徳山動物園を訪れた。
2013(平成25)年に日本とスリランカの国交樹立60周年記念し、スリランカから寄贈されたスリランカゾウのミリンダとナマリーを飼育している同動物園。周南市は童謡「ぞうさん」の作詞家、故まど・みちおさんの出身地であり、同園の象徴として人気を集めている。
徳山動物園を訪れたサンジーヴ大使を藤井律子周南市長と共に、河原幼稚園の園児77人が出迎えた。園児は国旗を手に、スリランカのシンハラ語で「こんにちは」を意味する「アユボワン」と声をかけながら歓迎した。
ゾウ舎で行われた式典では、園児が童謡「ぞうさん」の歌唱を披露したほか、徳山動物園園長補佐の木原一郎さんが、スリランカゾウの来園から現在までの様子を写真を交えて紹介した。
2021年に拡張されたゾウ屋外飼育場で、2頭がプールでじゃれ合い水浴びしたり、砂浴びしたりする姿を見たサンジーヴ大使は「ナマリーとミリンダは、世界の中でも特に恵まれた2頭だと思う。動物園の皆さんがとてもよくかわいがっていてくれてうれしい。特にゾウは記憶力がよく、感情表現が豊かだと聞いている。2頭を見ていかに快適に心地よく過ごしているか分かった」と笑顔を見せていた。
この日は、介護・医工分野の技術者育成に取り組む徳山高専高校の招きで周南エリアを訪れたサンジーヴ大使。午後からは、陸上養殖に取り組む下松市栽培漁業センターや打ち出し板金の技術で鉄道車両の曲面を作り出す山下工業所(下松市東海岸通り)、徳山高等専門学校などを視察した。