下松市の特産品「笠戸ひらめ」など魚介類の供養祭が10月17日、笠戸島で行われた。
主催は下松市観光協会や漁業関係者からなる「ひらめ供養奉賛会」。日頃の食生活で恩恵を受けている魚介類を供養しようと1988(昭和63)年から行い、今回で34回目となる。
当日は同協会などの関係者ら25人が参列。はなぐりヒラメ供養塔の前にヒラメやタイ、ハマチを供える祭壇を設けた。妙見宮鷲頭寺(じゅとうじ)住職が読経する中、参列者は焼香の後、はなぐり海水浴場から漁船に乗船し、沖合でヒラメやマダイ40匹を放流した。
「笠戸ひらめ」は引き締まった身にコリコリとした弾力のある食感が特徴という。ヒラメなどを栽培する栽培漁業センターの久山裕司さんは「エサに萩の夏みかんのエキスを配合することで、魚臭さを抑え品質が上がった。笠戸ひらめは9割が地元で食べられている地産地消の特産品。今後も栽培に力を入れていきたい」と話す。
下松市観光協会の弘中佑児会長は「取る漁業から育てる漁業へ移り変わり、栽培センターでは昨年約11万8,000匹を出荷し、近海へ放流している。供養祭では魚介類に感謝しながら供養したい」と話す。