周南市大道理鹿野地(おおどおりかのじ)地区で現在、シバザクラが開花の見頃を迎えている。
2008(平成20)年から地域おこしの一環として、同地区の農家6戸で結成した「大道理百笑(ひゃくしょう)倶楽部」がシバザクラを植栽。棚田の斜面、約1万2000平方メートルに約12万株が植わる。
開花する時期に合わせて行ってきた「大道理芝桜まつり」も1日から始まり、今年で11回目。昨年は約1万5000人が来場したという。祭りの期間中は、「里山カフェ」でソフトクリームとコーヒーを販売し、「芝桜の店」ではさくら大福、梅干し、ぜんざい、お茶、ジュースのほかシバザクラの苗などを販売する。
4月3日現在は四分咲き。例年より開花が早く、10日ごろに満開になりそうだという。ピンクや白、紫のシバザクラが「かのじ」や「絆」の文字、「飛び立つツル」のシルエットを描き、多くの来場者の目を楽しませている。
同倶楽部の兼平好(よしみ)会長は「地元住民をはじめ、たくさんの人の協力でここまで続けてこられた。今では大道理の場所を説明する時に『シバザクラの場所』と言えば分かってくれる人も多い。今年は少し早く見頃を迎えるので、シバザクラと菜の花、山桜が同時に見られそう。田舎の風景の良さを味わってもらえれば」と話す。
「大道理芝桜まつり」は4月30日まで。同倶楽部では、来場時に管理費の一部としてとして緑化協力金200円の寄付を呼びかけている。