周南市の囲碁団体が山口市のウェブ制作会社と共同開発したゲームアプリ「どうぶつクライシス」が2月25日、正式リリースされる。
囲碁団体は、周南市を拠点に碁会所「徳山中央棋院」と囲碁教室「いいいいい教室」を運営する一般社団法人囲新プロジェクト(周南市栄町1)。囲碁文化の普及を目的に市内小中学校で囲碁体験会を開いてきた。新型コロナウイルスの影響で対面での開催が難しくなったことから、約1年半の開発期間を経て、オンライン対戦ゲームアプリ「どうぶつクライシス」を「アオン」(山口市)と共同で開発した。
同ゲームアプリは、囲碁の基本ルールをベースに、動物をモチーフにしたキャラクターを使って陣地を取り合うゲーム。トキやイリオモテヤマネコなど7種類のキャラクターはそれぞれ独自のスキルを持つ。10ターンの間にプレイヤーが交互に動物を配置し、スキルを生かしながら陣地を大きく広げた方が勝ちとなる。
同社団専務理事の國冨和正さんは「囲碁のルールはシンプルながらもとっつきにくい部分がある。ハードルを下げて、誰でも楽しめるカジュアルなeスポーツに仕上げた。ゲームは約3分で勝敗が決まるので、空き時間に手軽に楽しむことができる。今後はキャラクターやゲームの盤面を増やし、eスポーツ大会の開催へとつなげていきたい」と意気込む。
理事でプロ棋士五段の堀本満成さんは「思った以上に面白く奥が深いゲームができた。運の要素も含まれており、生徒と対戦すると負けることもしばしば。ハマると自然と囲碁に興味を持つようになる。囲碁って何だろうという興味を引き出すきっかけになれば」と期待を寄せる。
アプリはiPhone版、Android版共無料。各ストアで配布する。