テイクアウトの焼き菓子専門店「nanaseto(ナナセト)」(下松市笠戸島)が国民宿舎大城近くにオープンして1カ月がたった。
店主の市川千裕さんは笠戸島出身。これまで地元企業に勤めていたが、コロナ禍を機に「自分がしたいことは何か」と考えるようになり退職。菓子作りが得意だったことから、製菓学校へ通った。地元のカフェで経験を積んだ後、県外の離島にあるカフェに住み込みで働いた。そこでの経験から、島でのコミュニティーづくりに関心を持ち、開業に踏み切った。
場所は、国民宿舎大城第4駐車場の恐竜オブジェ近くの住居兼店舗。店舗面積は約10平方メートル。約2平方メートルほどの売り場に焼き菓子を並べ、テイクアウトで販売する。庭には天気に応じてテラス席を用意する。店名の「ナナセト」は、瀬戸内海に浮かぶ笠戸島に「七浦七岬」と呼ばれる変化に富む海岸線があることから名付けられた。
メニューは、スコーン(300円)、ブラウニー(350円)、季節のパウンドケーキ(370円)、シナモンやナツメグなどのスパイスを利かせた「オートミールクッキー」(230円)、チョコビスコッティ(250円)、グラノーラ(75グラム=500円、150グラム=1,000円)などを日替わりで提供する。市川さんがデザインしたという恐竜型のクッキー「スペキュロス」(170円)も販売する。
ドリンクは、コーヒー(480円)、チャイ(580円)のほか、季節に合わせ、笠戸島産レモンを使った「ホットレモネード」(600円)などを用意する。
市川さんは「オープン1カ月がたち、庭先で島民や遠方からのお客さんが交流する様子を見て、私が目指すものはこれだと思えた。みなさんの憩いの場所になれば。恐竜のオブジェを目印に、ドライブがてら気軽に立ち寄ってほしい」と呼びかける。
営業時間は10時~17時。火曜・水曜定休。休業日はインスタグラムで知らせる。