
自然食品や生活雑貨を扱うセレクトショップ「メレスアンク」(周南市徳山二番町)が6月21日、オープンした。
店主の近棟礼美さんは、首都圏で長年会社勤めをしていたが、11年前に病気を患い、生活習慣を見直したことをきっかけに自然食品に関心を持つようになったという。2023年、母の介護を機にUターン。人が集う、地域に根差した店づくりを志し、開業した。店名の「メレスアンク」は古代エジプトの王妃の名前に由来し、「命を愛する者」という意味を持つ。
店舗面積は約37平方メートル。無垢(むく)材の床や建具、テーブルを使い、明るく温かみのある空間に仕上げた。店内中央には、枝ぶりをそのまま生かした木の柱をシンボルツリーとして配している。
無農薬・無肥料で育てられた野菜のほか、調味料や洗剤、化粧品、衣類などを取りそろえる。「ナチュラル・ハーモニー」(千葉県)や「アムリターラ」(東京都)などの自然派ブランドを中心に、山口県内からは「てるみんガーデンファーム」(山口市)の野菜、「エシカルバンブー」(防府市)の竹由来洗剤、「ジャム工房ことこと」(周南市清水)の加工品なども並ぶ。
商品数はあえて絞り込み、店内にはキッチンやワークショップ用のスペースを確保。今後はみそ造りやジャム作りなどの体験企画やマルシェの開催も視野に入れ、地域の人が気軽に集まれる場を目指す。
近棟さんは「いきなり全部を変えようとすると続かない。調味料など、できることから少しずつ取り入れるだけでも違ってくる。無理のない範囲で、生活を見直すきっかけになればうれしい」と話す。
営業時間は11時~19時。水曜定休。