徳山動物園(周南市徳山)で9月19日、園で販売する「ゾウさん堆肥」を使って育てたナシとブドウが寄贈された。
寄贈した「日の出農園」(周南市須金)園主の藤村龍平さんによると、藤村さんが動物園を訪れた際、スリランカゾウなどのふんで作った堆肥「ゾウさん堆肥」を販売していることを知り、2023年11月から農園で活用しているという。今年、堆肥を使って育てたナシとブドウが初めて収穫できたことから、恩返しの気持ちを込め、ピオーネ15キロと「二十世紀梨」15キロを寄贈した。
この日、スリランカゾウのミリンダとナマリーは、飼育員からブドウを受け取ると、房ごと口に入れ、こぼれた果実も鼻先で拾って食べる姿を来園者に見せた。
藤村さんは「今年のナシとブドウは実が大きく、甘さもしっかりのった。ゾウさんに食べてもらえて素直にうれしく感動した。ゾウさん堆肥を通じて地域の農家とも協力し、資源を循環させる農業を広げていきたい。将来的にはワインづくりにも挑戦したい」と意気込む。
同園では9月23日、「徳山動物園なし・ぶどう祭り」を開催する。11時にスリランカゾウ、13時にレッサーパンダとマレーグマ、14時30分にアカゲザルへ、ナシやブドウを与える「ぱくぱくタイム」を行う。北園エントランス付近ではゾウさん堆肥で育てたナシとブドウの販売会やゾウさん堆肥の紹介コーナー、新規就農者の紹介ブースも展開する。