公益財団法人日本離島センター(東京都)の「しま山100選」に周南エリアから「大津山」(周南市大津島)と「摺鉢山(すりばちやま)」(下松市笠戸島)が選ばれた。同センターホームページで12月19日、それぞれの山についての詳細ば「しま山シート」が公開された。
「しま山」を通じて、島の魅力を再発見してもらい交流の促進につなげていくことを目的に、登山家や旅行家など有識者らが眺望や地域資源、達成感などから「いかにも島らしいと感じられる山」(同センター)を選定。呼び掛けに集まった自治体24都道県、88市町村、142山の中から21都道県76市町村の100山を選んだ。
大津島の大津山は標高174メートル。「山頂からの眺望は素晴らしく、天気の良い日には遠く大分県・愛媛県の姿も目にすることができる」と周南市地域づくり推進課の清水宏昭さん。大津山は別名「砲台山」とも呼ばれ、山頂付近には戦時中の砲台跡や指揮所跡などの歴史的遺構が地域住民の保全活動により整備され当時の姿のままで残されている。
摺鉢山は笠戸島の東北部に位置する標高229メートルの山。笠戸島家族旅行村を拠点にハイキングコースが整備されており、下松市産業観光課の磯村隆大さんは「木々の間から笠戸大橋を望めるスポットや『天狗岩』と呼ばれる岩の上から眺める絶景スポットがお薦め」と話す。
「この100選をきっかけに多くの人に知ってもらえれば」と磯村さん。「トレイルランやハイキングで島山を満喫した後は国民宿舎大城の温泉でゆっくり汗を流してほしい」と呼び掛ける。
山口県内からは、周防大島町の嵩山(だけさん、618メートル)、柳井市平郡島の大嶽(271メートル)など8山が選ばれた。