日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)で製造された東京メトロ半蔵門線の新型車両18000系が10月2日、JR山陽本線下松(くだまつ)駅(下松市駅南1)から神奈川県横浜市の長津田駅に向けてけん引輸送された。
同車両は、約40年にわたり活躍している半蔵門線の8000系車両に代わる新型車両として19編成190両の製造を予定、2021年度上半期から順次営業開始する。
新型車両の外観は、従来の8000系や08系車両の端正な表情を受け継ぎ、直線的なヘッドライトを採用、シルバーの車体に路線カラーである紫色のラインを入れ、親しみとスタイリッシュさをイメージする。車端上部には、全車両に導入されたフリースペースのサインを掲示し、車いすやベビーカーなどを利用する乗客への視認性を高めた。車内は、座席やつり革など紫色に統一。座席幅を従来の430ミリから460ミリに拡大したり、車両とホームの段差を低減したりと快適性や乗降性を向上させる。
この日、日立製作所笠戸事業所前を通る県道366号線には鉄道ファンら約20人が集まり、車両出荷時にしか動かない遮断機が閉まり、警笛とともに機関車に引かれていく様子を写真や映像に収めていた。その後、車両は下松駅に到着。ホームでは、ブルーのシートに覆われた先頭車両や車両細部を写真に収めたり、車両内部をのぞき込んだりするファンらの様子が見られた。