下松市と周南市の小学生が2月3日・4日、徳山下松港で進む国際バルクターミナル整備事業の工事現場を見学した。
国土交通省中国地方整備局と、工事を請け負う東亜建設工業(東京都新宿区)が、子どもたちに建設の仕事に興味を持ってもらおうと企画した。下松第一ふ頭と下松市と光市の境、東海岸通り沖にある整備中の桟橋の2カ所で行われ、下松市の下松小学校と豊井小学校、周南市の勝間小学校と三丘小学校の児童205人が参加した。
下松第一ふ頭では、港湾施設の基礎部分を構成するケーソンを見学。ケーソンは、高さ20メートル、幅25メートル、奥行き30メートル、重さ約5500トンの巨大なコンクリート構造物で、桟橋などの港湾施設を支える土台となる。フローティングドックで海上に浮かべた状態で製造され、完成後は曳航(えいこう)して設置する。児童たちは大きさに驚きながら、製造過程や役割、運搬と設置の方法について説明を受けた。
東海岸通り沖で整備が進む桟橋は、長さ390メートル、幅30メートル、水深マイナス19メートルで国内最大規模。積載量14万トン、全長約300メートルの大型貨物船が入港可能となる。桟橋には、タンカーから石炭などを荷役するための機械、アンローダーやベルトコンベヤーが設置されている。児童たちは、それぞれの機械の役割や桟橋の仕組みなどを学んだ。
下松小学校5年の男児は「とても大きなケーソンが浮かぶ仕組みや大きな機械が設置されていることに驚いた」と話す。
桟橋は3月末に完成し、来年度早々の供用開始を予定する。