徳山動物園は4月4日、メンフクロウのアイが雌であることを発表した。
同園は、公式ツイッターで「私(フクロウ)事ではありますが、今朝卵を産みました」(原文ママ)と、卵を見つめるアイの写真、「#飼育員どよめく」のハッシュタグと共に発信した。
メンフクロウのアイは、2016(平成28)年10月に来園。今年7月で5歳を迎える。正門付近の放飼場から、来園者をつぶらな瞳で迎える姿に人気を集めていた。
同園は昨年11月、性別不明だったアイを血液検査した結果、雄と発表。愛らしい姿や名前から雌と思い込んでいた来園者も多く、黒板に書かれた結果を目にし、驚くファンもいたという。
ところが4月4日の朝、担当飼育員の転(うたた)裕美さんが、アイの寝室をのぞいた際、卵を抱えているところを発見。転さんは、動揺のあまり思わず部屋の扉をいったん閉めたという。
転さんは「鳥類の性別検査は、血液からDNAを抽出し染色体の違いで判断する。メンフクロウはDNAデータが少ないため、手探り状態だったと思う」と釈明。「体型や行動からも雄だと思っていたが、言い逃れのできない事実が発覚し、皆さんが思っていた通りの結果となった」と敗北を認めた。
卵は、重さ=20グラム、高さ=4センチ。無精卵のため、ひながかえることはない。
同園では、鳥類・猛禽(もうきん)類に親しみを持ってもらおうと、正面口にメンフクロウの放飼場を設置するほか、フライトショーなどのイベントも行っている。
転さんは「アイちゃんには女の子として、動物園のアイドルとして、皆さんとの橋渡しになるような存在になってもらえたら」とほほ笑む。
【訂正】4月5日17時9分、一部記事を訂正しました。