サブカルイベント「萌(も)えサミX」が10月10日、JR徳山駅周辺で開かれ、アニメやアイドルなどのファンやコスプレーヤー、カメラマンらが集まり、にぎわいを見せた。
「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクターデザインで知られるアニメーター・貞本義行さんの出身地である周南市をサブカルチャーで盛り上げようと2011(平成23)年から毎年開催している同イベント。昨年は新型コロナウイルスの影響もあり規模を縮小、今年は「1年遅れの10周年記念イベント」として開催した。
毎年恒例となっているJR徳山駅の「一日駅長」は、エヴァンゲリオンの惣流・アスカ・ラングレー役などを演じる声優・宮村優子さんが務めた。徳山駅前図書館でのセレモニーでは、「まわりみなみ」公式レイヤーの山中おくらさん、「くだりまつ」公式レイヤーのゆずみさんらが見守る中、徳山駅の池田和久駅長が委任状を読み上げ、宮村さんを一日駅長に任命した。新幹線口改札内コンコースに移動した宮村さんは、丁寧な口調とキャラクター口調を使い分け、到着する新幹線の案内とイベントのアピールをアナウンスした。コンコースに集まった100人近いファンらは、大きな拍手を送った。
新幹線出発式のため上り線ホームに移動し、12時22分発新大阪行きこだま850号(500系)を待つ間、宮村さんは「普段聞いている新幹線の案内が、自分の声で聞こえてくることにすごく感動した。徳山駅から見える海と工場がとてもかっこいい。せっかくなら宇部新川駅にも行ってみたかった」など、周南・山口の印象を話した。出発ブザーが鳴ると、進行役から「少し荒々しい感じの声で」とのリクエストに、宮村さんは「出発進行っ」と声を張り上げ、ファンらを喜ばせた。
主催者によると、コスプレーヤーは約100組が参加。徳山駅前周辺や開発が進む商店街で、「新世紀エヴァンゲリオン」や「鬼滅の刃」「東京リベンジャーズ」「呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)」など思い思いのキャラクターに扮(ふん)し、さまざまなポーズを取りながら互いに撮影を楽しむ姿も見られた。
「天空の城ラピュタ」のロボット兵の姿で参加したコスプレーヤーは、「街中であるイベントなので、家族連れにも楽しんでもらいたいと、1年がかりで挑戦した。小さな子どもにも喜んでもらえてよかった。また機会があれば参加したいし、大規模開催できる日が来ることを祈っている」と話す。