周南市美術博物館(周南市花畠町、TEL 0834-22-8880)で7月1日、「ダヤンと不思議な劇場 池田あきこ原画展」が始まった。
会場入り口に設置された段ボールゲート「タシルの街へようこそ」
絵本作家・池田あきこさんが創作した猫のキャラクター「ダヤン」の誕生35周年を記念した同展。当初、2020年7月に開催を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、今回2年越しの開催となった。展示室をダヤンたちが暮らす架空の世界「わちふぃーるど」に見立て、池田さんが手がけた絵本作品の原画をはじめ、革細工のジオラマや段ボールアートなど200点を展示する。
池田さんは1976(昭和51)年、革工房「わちふぃーるど」を創設。大きなつり目が特徴的な猫のダヤンは1983(昭和58)年、同工房のシンボルとして誕生。その後、ダヤンたちの世界を描いた絵本や長編物語を出版。ダヤンをモチーフにしたグッズなども数多く展開され、幅広い世代から長く親しまれている。
1階展示室には、池田さんが手がけた絵本のラフコンテやパステル画をはじめ、段ボールで制作された約5メートルに及ぶ巨大作品や革細工のジオラマなど、ダヤンの世界観を体感できる展示になっている。
2階展示室には、扉をノックすると起動する仕掛けを施した段ボールアート「フォーンの森ゲート」やダヤンのパペット人形をその劇場映像とともに展示する。
池田さんは「天井の高い広々とした会場には、ワクワクするような仕掛けがいっぱいあるので、お子さんにも見ていただきたい。ゆっくりと時間が流れるこの世界を男女問わず、いろいろな人に楽しんでほしい」と呼びかける。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(7月18日開館、翌19日休館)。入館料は、一般=1,000円、大学生=800円、18歳以下無料。9月4日まで。