徳山動物園に8月3日、新しいサル舎がオープンした。同日、東南アジアの熱帯雨林に生息するサル・アカアシドゥクラングール2頭の公開も始まった。
7月20日に「よこはま動物園ズーラシア」から来園した同サル。ワシントン条約付属書1に掲載される絶滅危惧種で、国内飼育数は11頭。これまで、よこはま動物園のみで飼育されていた。徳山動物園では今後、新サル舎完成に合わせペアで飼育し、繁殖を目指す。
「アジアの熱帯雨林ゾーン」内に建てた新サル舎の広さは、屋外飼育場と獣舎を合わせ145平方メートル。屋外飼育場には、樹上で暮らすサルの生息環境を再現し、木や支柱にロープや枝を渡し行動展示を行う。
来園した2頭の名前は「マニ」(オス・5歳)と「プク」(メス・5歳)。同園職員の小田原多衣子さんは「マニは人にも友好的で、新しい場所にもすぐ適応できるタイプ。プクは今まで群れで生活してきたので少しさみしそうな様子を見せていたが、マニと接することで少しずつ元気になった」と話す。
新サル舎完成式典では、徳山中央保育園の園児が「とくやまどうぶつえんのうた」を合唱し、2頭を歓迎。藤井律子周南市長らが除幕を行い、新サル舎とアカアシドゥクラングールを来園者に初披露した。
小田原さんは「アカアシドゥクラングールは『世界一美しいサル』と言われている。地球上にはこんなに美しい生き物がいるということも知ってもらいたい」と話す。
開園時間は9時~17時(夏期、夜間開園の8月11日~13日・20日・27日は20時30分まで)。火曜休園。