徳山工業高等専門学校(周南市学園台)の学生が5月30日、下松市と光市の境、東海岸通り沖で進められている国内最大規模の桟橋整備工事を見学した。
国土交通省中国地方整備局宇部港湾・空港整備事務所が、港湾インフラ整備の仕事に興味を持ってもらおうと企画。この日は、同校土木建築工学科4年・5年生20人が課外授業の一環として見学した。
国が進める徳山下松港国際物流ターミナル整備事業の一環として現在、同港下松地区に石炭を運ぶ大型貨物船が係留できるよう海底の土砂をすくい、水深19メートルまで深くする浚渫(しゅんせつ)工事や、全長340メートルの桟橋の新設工事を進めている。同事務所によると、水深マイナス19メートルの係留施設は「公共施設として国内最大」という。積載量14万トン、全長約300メートルの大型貨物船が入港可能となり、大量輸送によるコスト削減が期待できるという。
学生たちは屋内施設で同港の役割や整備内容について説明を受けた後、VR映像を通じ、大型クレーン船の操縦室から作業する様子や事故災害をなくす工事現場での注意点などを学んだ。
その後、下松港から船に乗り工事現場を見学した学生たちは、国内最大という旋回式クレーン船「第一豊」に乗り、作業の説明を受けた。
同校5年の女子学生は「港は重要な役割を担っている事を学べた。迫力ある現場も見学でき、とてもやりがいのある仕事に感じた」と話す。