光市室積の象鼻ヶ岬大師堂に1月21日、周南市在住の仏画師「小粥(こかゆ)」さんが、弘法大師空海の肖像画を奉納した。
弘法大師空海ゆかりの地とされる象鼻ヶ岬大師堂。かつて周辺にあったという寺院は現在なく、堂のみが残る。室積の普賢寺が毎月21日の縁日に合わせて法要を行い、地域住民に受け継がれてきた。
小粥さんは宮崎県出身。約2年前に周南市へ移住し、仏画制作を行うほか、僧侶としての活動も行っている。昨年秋、知人の案内で室積を訪れ、大師堂の現状を知ったことが奉納のきっかけという。山口県での暮らしや人との出会いへの感謝を形にしようと、縁日に合わせて奉納を行った。
奉納した肖像画は、若き日の弘法大師空海のイメージを、20号キャンバスにアクリル絵の具を使い、金色の背景に椅子の上で足を組んで座る姿を描いた。手に持つ仏具は、煩悩や障りを打ち破るという「金剛杵(こんごうしょ)」。小粥さんは「弘法大師は50代以降の姿で描かれることが多いが、今回は、唐から戻りこれから密教を広めていく展望に満ちた30代前半の姿をイメージして描いた。志や意欲が伝わる表情を意識した」と話す。
普賢寺住職の桝野統胤さんは「今回の奉納をきっかけに、これまで訪れたことのない人に大師堂を知ってもらいたい。(肖像画は)地域の中で長く大切にお守りしていきたい」と話す。小粥さんは「由緒ある場所なので、気軽にお参りに来ていただけたら」と話す。
大師堂内に設置された肖像画は、毎月21日の縁日に一般公開する。