周南市戸田在住の現代切り絵アーティスト中村敦臣さんが「神の手●ニッポン展III」の作家として選ばれ、11月22日、周南市長へ選出の報告と作品紹介を行った。
ホテル雅叙園東京(東京都目黒区)で12月1日に始まる同展は、「神の手」と呼ぶにふさわしい高度な技術と日本人ならではの感性で創作活動を行っているアーティストを紹介する合同展。2015年に始まり、過去2回の開催で11人を選出。中村さんは、第3期アーティスト5人の中の一人として選出された。
中村さんは現在43歳。会社員だった29歳の時に独学で切り絵を始め、32歳で作家デビュー。4年前から作家活動に専念している。和紙を用い、0.5ミリ満たないカットを施した繊細な切り絵に、アクリル絵画などを組み合わせて仕上げる。テーマは、社会問題や環境問題、サイエンスから哲学まで多岐にわたる。
この日、木村健一郎周南市長に紹介したのは、ピンクに代表される「KAWAII(かわいい)は正義か」と問いかける「cut of pink」と、使うことのできない「究極のエコ」を表した「壁に着けるタイプの蝶(ちょう)ネクタイ」の2作品。同展物販コーナーで販売するティアラやネックレス、イヤリングなど切り絵のジュエリー(2,000円~)も披露した。レーザーカッター機で作られた切り絵のジュエリーは、周南地域地場産業振興センター(周南市鼓海)が行う「周南サポート事業」の支援で制作した。
中村さんは「『神の手』ということで細かい作業に注目されているが、大切なのは作品を通して何を伝えるか。そのテーマが来場者に伝わるかが楽しみ」と話す。
同展では中村さんの作品約20点を展示する。開催時間は10時~18時。入場料は、一般=1,500円(前売り=1,200円)、学生=800円。12月24日まで。