周南市の徳山動物園(周南市徳山)のアカゲザルに7月27日、重さ30キロのかき氷がプレゼントされた。
周南市内で氷販売業やかき氷店を営む「神代商会」(代々木通1)が、動物に暑い夏を乗り切ってほしいと、55年間にわたり行ってきた夏の恒例行事。毎年、ホッキョクグマに氷の塊をプレゼントしてきたが、おととし11月に同園唯一のホッキョクグマ、ユキが死亡したことから、昨年よりアカゲザルへかき氷をプレゼントしている。
猿山に暮らすアカゲザル13匹が興味深そうに見守る中、飼育員がかき氷200人分(30キロ)のかき氷を用意。グレープやイチゴ、ブルーハワイなどのシロップをかけ、その上にパイナップルやリンゴ、バナナ、キウイ、イチゴをトッピングした。完成後、飼育員がかき氷から離れると、普段は味わえない甘いシロップや大好物の果物がトッピングされたかき氷に、われ先にと群がり、おいしそうに頬張った。
かき氷に群がるサルたちを見に来ていた児童らは「うらやましい」「死ぬまでに一度でいいからあんな大きなかき氷を食べてみたい」と興奮気味に話していた。
神代政和社長は「サルたちはブドウが好物という話を飼育員から聞き、グレープ味のシロップを用意した。ひとときでいいので、このかき氷で暑さを忘れられたら」と話す。
下関気象台によると、同日の最高気温は33・8度と最も暑い時期を上回っており、19日連続の真夏日を観測。飼育員の杉原祐二さんは「暑い日が続いているのが、このかき氷で暑さを乗り切ってほしい。来園者の皆さんもサルの姿を見て、涼んでもらえたら」と話した。
かき氷のプレゼントは翌28日・29日にも予定。13時30分~。入園料は、大人=600円、学生=300円。