陸上十種競技の右代啓祐選手を招いた「オリンピックアスリート運動教室・講演会」が1月25日、オリンピック・パラリンピック教育推進校の福川南小学校(周南市中畷町)で行われた。主催は山口県教育委員会。
オリンピック・パラリンピックの価値や東京2020大会の魅力を伝え、スポーツを行うきっかけにしようと企画した同イベント。
右代啓祐選手は陸上十種競技の日本記録保持者。ロンドンオリンピック、リオデジャネイロオリンピックに出場し、リオでは日本選手団の旗手を務めた。昨年8月にインドネシアで行われたアジア競技大会では2大会連続となる金メダルを獲得した。1日1日に放送されたテレビ番組「元日はTOKIO×嵐 ウルトラマンDASH」ではひとりでサッカーゴールを担ぎ運ぶ難題に挑戦し、SNSなどでも話題を集めた。
陸上十種競技は、100メートル走、1500メートル走、走り幅跳び、棒高跳び、砲丸投げなど全10種目を2日間にわたり行う競技で、「走」「跳」「投」の高い能力と精神力が求められ、勝者は「キング・オブ・アスリート」とたたえられる。
右代選手ははじめに、同校運動場で児童215人と保護者らを前にデモンストレーションを披露。ハードル走やジャベリックボール投げでは指導を交え対決形式で実演した。走り高跳びでは高さ170センチをはさみ飛びで楽々とジャンプし、児童らが驚きの声を上げていた。
200メートル走では、6年生の横山友香さん、岡本真歩さん、渕上遥斗さん、藤本悠吏さんら4人リレーと対決。ハンデをもらった児童らが僅差で勝利し、右代選手は悔しさをにじませた。岡本さんは「途中で抜かされると思ったけど抜かされなくてよかった」、横山さんは「後ろからすごいスピードで追いついてきたので驚いた」と話す。
児童らに走り方の指導をした後は体育館に移動し、「夢に向かって」と題した講演会を行った。右代選手は小学生時代の思い出やケガを乗り越えオリンピック出場を果たしたエピソードなどを披露した。児童からそれぞれの夢を聞き出し「自分を信じ、思いを持ち続けることが大切。夢をあきらめず、挑戦し続けてほしい」とエールを送った。