パン店「子たぬきのパン」(周南市鹿野上)が現在、5月末に併設オープン予定のギャラリーに展示する作品を募集している。
店主のうめざわしのぶさんは20年過ごした福岡を離れ、生まれ育った周南市鹿野にUターン。2018(平成30)年5月、古民家を改装し、パン店をオープンした。
開店して2年、来店客は増えたがパンだけ買って帰られる姿を目の当たりにするにつれ、「もっと自然や人々に触れ、鹿野の魅力を存分に味わってほしい」との思いから、2階の空き部屋をギャラリーに改装しようと決意したという。
5月30日にオープン予定のギャラリーでは、鹿野地域や近隣に住む人々の作品を中心に展示するほか、昔ながらの遊びや技術を学ぶワークショップや生産者との交流会などを行う。
第1回の作品展では、60年前に同店の建築に携わった元大工の中西喜熊さんがノミとチェーンソーを使って作った木工彫刻を展示する。うめざわさんは「長年木と向き合い、その性質を生かした熟年の技術は、まさにこの町の宝物」と話す。
同店では現在、中西さんの木工彫刻と共に展示する作品を募集している。鹿野の自然や暮らしをテーマにした作品で、絵画や写真、手芸、アクセサリー、詩などジャンル問わず、子どもから大人まで応募できる。1人2点まで。応募締め切りは4月31日。作品を納品・撤去できる人に限る。
うめざわさんは「私の大好きな鹿野を表現するためのギャラリーにしていきたい。みなさんが思い描く鹿野を形にしていただけたら」と呼び掛ける。
現在、オープンに向け、うめざわさんは友人らの手を借りながら、天井と畳の解体、塗装などの改装作業を進めている。ギャラリーオープンのための改装費の一部はクラウドファンディングで集めている。3月31日まで。