周南市の銀南街商店街振興組合員らが3月15日、藤井律子周南市長を訪れ昨年7月からの停電の完全復旧を報告した。
昨年7月の大雨の影響により、JR徳山駅前の銀南街ビル地下2階にある受電設備が水没し、同商店街の全ての店舗が2週間にわたる大規模停電に見舞われた。翌月より大型発電機7台による仮送電を開始し半復旧で営業を再開していたが、節電や発電機による騒音など悩みは尽きなかった。
11月上旬、新たな受電設備を発注し1日も早い復旧を目指していたが、昨年10月に千葉県を中心に被害をもたらした豪雨の影響を受け、年内復旧を断念。
今年2月25日、銀南街北側裏手にある組合所有の土地に、キュービクル式高圧受変電設備を設置し、配線工事を開始。3月6日、各店舗の送電が完了し、本復旧となった。
3月14日、同組合員や徳山商工会議所の職員、市民ら有志が集まり、発電機によるすすの汚れなどアーケード内を掃除。大型発電機が設置されていたそば店横には、来店客がくつろげるようベンチや植栽を設置。今後、掲示板などを設置し、情報発信スペースとして活用して行くという。
同組合の理事であり、衣料品店ロータスの社長を務める中野宏之さんは「本復旧まで時間はかかってしまったが、努力した結果がこれなので、素直に喜びたい。普段あいさつだけの関係だった店舗が、意見交換し対話する中で、一致団結できたのが幸い。いいチャンスだととらえて、協力し合い、新しい商店街を作っていきたい」と意気込む。
3月19日は10時から、銀南街中央アーケード内で「銀南街プレミアム商品券」を200枚販売する。販売価格は、1セット1万円でプレミアム率が10%となり、1万1,000円分を使うことができる。商品券は、銀南街全店舗や後日開催予定の「銀南街復興イベント」とマルシェイベント「Maison Lotus(メゾンロータス)」で使える。