周南市の総合化学メーカー「トクヤマ」(周南市御影町1)が現在、工場を上空から見学できる360度動画映像「VR工場見学」をユーチューブで公開している。
クライアントをはじめ、地域住民や学生に同社や製品、製造工程についてより関心を持ってもらおうと6月1日に公開した同動画。敷地面積191万平方メートル、東京ドーム40個分の広さを持つ徳山製造所内にある徳山工場と南陽工場を、360度カメラを搭載したドローンで空撮した。これまでも空撮動画は公開してきたが、360度カメラで撮影したVR動画の公開は初めて。
動画の長さは約4分30秒。同社が製造する苛性ソーダなどの原料となる塩が雪山のように積み上げられている塩倉庫の様子や、セメント原料を高温で焼成する巨大な回転窯「キルン」が水蒸気を上げながら回転する様子などを社員の解説を聞きながら上空からの見学できる。スマートフォンを傾けたり、パソコンを操作したりすることで360度、さまざまな方角の映像を見ることができる。
例年、年間1,000人以上の工場見学を受け入れているが、現在は新型コロナウイルスの影響で中止している。広報・IRグループの鞆川浩二さんは「工場見学でも人気が高く、迫力のあるキルンや塩山を取り上げた。普段絶対に見ることができない上空からの映像。おうちでプラントや工場のスケールの大きさを感じてほしい」と話す。