周南市の離島・大津島の住民グループ「磊ノ島(らいのしま)」が昨年12月、ブランド「SUDOMI(すどみ)」を立ち上げ、第一弾として「大津島絞り すだいだいビール」の販売を始める。
一般社団法人「磊ノ島」は2019(平成31)年4月、設立。馬島港近くにオープンした島食堂「ひなた」(周南市大津島)を経営するなど、代表を務める渡邊あゆ子さんら島民を中心に活動している。
ブランドコンセプトは、「豊かな実りを祝う」。同事業では、大津島産スダイダイを中心とした商品開発・販売を行い、雇用の創出を目指す。ブランド名は、島一番の広さのかんきつ畑を所有する安達寿富(すどみ)さんの名前にちなみ命名した。ロゴは、「寿」の文字とスダイダイの実をモチーフにしている。
第1弾として、大津島産のスダイダイを使ったビール「大津島絞り すだいだいビール」を開発。同商品は昨年、周南料飲組合と大津島地区コミュニティ推進協議会が企画した「島麦酒 SUDAIDAI」の後継品。泡の質や後味の良さにこだわり改良を重ね、「フルーティーな香りでさっぱりして飲みやすい味」に仕上げたという。
製造は、「山口地ビール」(山口市下小鯖)が行う。販売は、3月ごろを予定し現在、クラウドファンディングで予約を受け付けている。
渡邊さんは「スダイダイは、1本の木に2代3代と続けて実をつけることから、子孫繁栄を呼ぶとして島民の庭先に植えられてきた。2弾3弾と商品展開し、島の縁起物であるスダイダイで島を盛り上げていきたい。おめでたい贈り物として手に取っていただけたら」と呼び掛ける。