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下松で大学生が産業観光提案 2泊3日で鉄道列車製造企業見学

打ち出し板金を体験する大学生

打ち出し板金を体験する大学生

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 国民宿舎「大城」(下松市笠戸島)で2月17日、山口大学の学生による事業報告会「鉄道列車製造に関わる企業群の工場見学と調査・発信 in 下松」のが開かれた。

グループ「かがやき」発表の様子

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 県内大学や高等専門学校を中心に自治体、企業などが連携して取り組む「やまぐち未来創生人材育成・定着促進事業」の一環。

 山口県内の5大学と3高等専門学校の学生を対象に募集したプログラムで、鉄道列車製造企業群を地域資源とし、学生研究の機会を与えることで若者の地元定着や企業が求める人材の育成が目的。

 山口大学から参加した1・2年生6人は、2月15日から2泊3日で下松市の「日立製作所笠戸事業所」、内装部品製造の「弘木技研」、床下配電箱など金属部品製造の「弘木工業」などの工場を見学した。職人による打ち出し板金の技術により新幹線先頭車両を製造する「山下工業所」では、「現代の名工」を受賞した藤井洋征さんから直接指導を受け、アルミの板をハンマーでたたき曲面を作る体験を行った。

 企業見学をした学生は「鉄道車両が1企業で作られているのではなく、複数の中小企業がそれぞれの技術を持ち合って作られることを知った。一つひとつの部品に対するこだわり、匠(たくみ)の技術が世界で認められる鉄道車両を支えていると感じた」と話す。

 17日の発表会では、2グループに分かれ提案を行った。深谷友宏さん、清水研一さん、川田海栄さんのグループ「かがやき」は、ポスターや新幹線のオブジェを設置しPRすることや、下松市を第二のキャンパスとして社会見学や実学教育の中に組み込むことなどを提案。畑川慶太さん、清水優佑さん、蔵本大和さんのグループ「さくら」は、車両陸送イベントの定着や外国人観光客へSNSやユーチューブなどでの動画配信、鉄道部品を使ったグッズの販売などを提案した。

 発表会に参加した國井益雄下松市長は「今日の発表であらためて下松には、素晴らしい技術を持った企業、産業観光の素材があることが分かった。若い学生に協力していただき下松の魅力を全国に発信、下松で働いて定着してほしい」と呼び掛けた。

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