
「写真幸福論 一生モノのフレーム店 in 周南市」が2月15日、徳山駅と中心市街地で始まった。
各店のシャッター扉をギャラリーに見立て展示する中央街商店街の様子
主催は富士フイルムイメージングシステムズ(東京都品川区)。共催は、周南市出身の写真家・林忠彦さんの功績を顕彰し、写真文化の振興に取り組んできた周南市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ(東京都渋谷区)。
写真をプリントして飾る文化を広め、写真の価値を再認識してもらおうと企画した同イベント。期間中、地域住民から集めた周南にまつわる写真をはじめ、林忠彦さんの作品などを、中央街商店街や蔦屋書店徳山駅前図書館店、周南市役所などで展示する。
中央街商店街では、各店のシャッター扉をギャラリーに見立て、周南市の街の変遷を伝えるアルミ製写真パネル23点を設置。訪れた人たちが、徳山駅ビルや近鉄松下百貨店など今はなき街並みの様子や現在の徳山駅周辺の写真に足を止め、じっくりと見入っていた。
蔦屋書店内には特設コーナー「みんなでつくる周南写真展」を設置。友人との思い出の写真や工場夜景など周南にまつわる写真を銀塩写真に仕上げ、エピソード付きで掲出している。店内にはこのほか、持ち込んだ写真の思い出を振り返りながら最適な額装を提案する「フレームフィッティング体験コーナー」も設ける。
初日のこの日はオープニングセレモニーが行われ、富士フイルムイメージングシステムズの岡本純さん、藤井律子周南市長らが出席。岡本さんは「スマホの中の何千枚もの画像に埋もれてしまうのではなく、大切な一枚をプリントし、その価値を改めて感じてほしい」と呼びかけた。藤井市長は「写真展を通じて、市民一人一人の幸福度が高まり、町全体に広がっていくことを期待している」と話した。
セレモニー後、藤井市長は「フレームフィッティング」を体験。林写真館社長で林忠彦さんの孫でもある林義明さんサポートの下、家族写真を手に当時の思い出を振り返り、赤色を基調としたフレームを選んで仕上げた。藤井市長は「アルバムに収めていたままの写真だったが、形にすることで記憶が鮮明によみがえった。写真ってすごいね。仕事机に飾りたい」と笑顔を見せていた。
3月2日まで。