周南市は6月10日、地元企業の協力で独自製作したフェースシールド2700個を徳山医師会、徳山中央病院など市内5カ所の医療機関に寄贈した。
同市は新型コロナウイルス感染症の最前線で戦う医療従事者らを支援したいと4月、医療防護具の入手が困難な中、地元企業で製造することはできないかと「周南地域地場産業振興センター」(周南市鼓海2)に相談。依頼を受けた「中国樹脂徳山販売」(下松市潮音町4)が同市の思いに賛同し、新たにフェースシールドを開発、2700個を製造した。
同フェースシールドは、ポリカーボネート製の透明シートを発泡ウレタンで頭に固定し、シリコンチューブで装着する。透明シートは一部、医療従事者への敬意を表す青を用い、髪を束ねた女性も装着しやすいよう、頭に固定するシリコンチューブは2本にした。
この相談を通じて、同センターも所有する3Dプリンターで頭に装着するフレーム部品50個を製作、併せて寄贈した。
この日、周南市役所でフェースシールドの贈呈式が行われ、藤井律子周南市長から徳山医師会の津田廣文会長に、2種類のフェースシールドが手渡された。
寄贈されたフェースシールドは、徳山医師会(800個)、徳山中央病院(1000個)、徳山歯科医師会(300個)、徳山薬剤師会(500個)、新南陽薬剤師会(100個)の5カ所の医療機関に配布する。
津田会長は「いただいたフェースシールドはどちらとも、とてもフィットして着け心地もいいすばらしい製品。活用していきたい」と喜んだ。