干潟の生物の豊かさを学ぶ自然体験プログラム「海辺の自然学校」が10月15日、周南市の干潟で行われた。
国土交通省中国地方整備局宇部港湾・空港整備事務所が、干潟近隣の鼓南小学校(周南市大島)の児童と海になじみの薄い周南市の中山間地域にある小学校の児童に交流しながら干潟の役割や干潟に生きるさまざまな生き物について学んでもらおうと2004(平成16)年から毎年開催するプログラム。
この日は、鼓南小学校の全児童11人と湯野小学校(周南市湯野)の全児童38人、藤井律子周南市長や干潟の保全事業に取り組むNPOら計110人が参加。午前中は鼓南小学校体育館で、岩国市ミクロ生物館の末友靖隆館長から、干潟に住む生物の食物連鎖について学び、顕微鏡でプランクトンを観察した。
午後は干潟に移動し、児童らは干潟にいる生き物をその特性ごとに見つける「生き物ビンゴ」や、地元漁協が管理するアサリ生育場で貝掘りを行った。児童らは土を掘り起こし空気を送り込むことでアサリが大きく育つことや、アサリを捕るには5センチから9センチ掘ることなどを学び、熊手やスコップでアサリ探したり、砂地の穴に塩を流し込みマテ貝を捕ったりした。
初めて貝掘りを体験したという湯野小学校の児童らはバケツいっぱいのアサリを捕り、「干潟にいろいろな生き物がいてびっくりした。家族にアサリをお土産に持って帰ると約束したのでうれしい。みそ汁やバター焼きで食べたい」と笑顔を見せた。