周南市地方卸売市場水産物市場(周南市晴海町)で1月5日、初競り式が開かれた。
セレモニーに用意されたトラフグとマダイ、ブリ。それぞれ前年比2倍を超える高値が付いた
早朝5時50分から始まった新春恒例の初競り式には、漁師や仲卸業者、市場関係者ら約100人が参加。
関係者らのあいさつの後、藤井律子周南市長の仕切りで行われた初競りのセレモニーには、フグのはえ縄漁法発祥の地である周南市粭島(すくもじま)で取れた3.2キロのトラフグと大津島のブリ、下松市笠戸島のマダイと3匹が並んだ。最初に競りが行われたトラフグには、藤井市長の「1万円からのスタート」に対し、すぐさま「5万円」と威勢よく声が飛び、前年比2.5倍のご祝儀値に、参加者から驚きの声と拍手が沸き起こった。
競り落としたのは、周南市水産物市場買参人組合長で日本料理店「鐘楼亭」を営む田中豊治さん。田中さんは「昨年はコロナで漁師も商売人も大変だったが、今日の初競りは商売抜きのご祝儀。景気付けになれば」と明るい表情で話した。
その後は、競り人の威勢の良い掛け声の中、場内に並べられたタイやヒラメ、アジなどが次々に競り落とされ、場内は活気にあふれた。