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徳山動物園に「ゾウ自動給餌装置」 徳山高専生と共同開発

ミリンダの前で給餌装置をお披露目する山崎さんら

ミリンダの前で給餌装置をお披露目する山崎さんら

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 徳山工業高等専門学校と周南市徳山動物園が共同開発した「ゾウ自動給餌装置」が3月30日、徳山動物園(周南市徳山)で公開された。

自動給餌装置の仕組みを説明する山崎さん(左)

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 2019(平成31)年4月、新ゾウ舎をオープンした同園。スリランカゾウの雄・ミリンダと雌・ナマリーは引っ越し後、夜間を別々の飼育場で過ごすようになり、時間を持て余すことが課題となっていた。同動物園は昨年4月、夜間に適量のエサが与えられるよう自動給餌装置の開発製作を徳山工業高等専門学校に依頼。設計は、同校機械電気工学科5年の山崎祥矢さんが務めた。

 「ゾウ自動給餌装置」は、飼育場に外付けされたエサ箱の上に設置。アルミ製の箱型で縦横45センチ、奥行き44センチ。任意の時間になるとローラーが作動、ステンレス製の底板がスライドし、事前に仕込んだエサを与えることができる。

 この日、ゾウ舎バックヤードで開かれたお披露目会には、藤井律子周南市長や徳山高専の山崎さんなど関係者が出席。自動給餌装置から、オレンジやパイナップル、リンゴとともに干し草が電動で投入されると、ミリンダは器用に鼻でフルーツを選び取り、食べ尽くした。

 山崎さんは「はじめはもっと複雑な仕組みを考えていたが、対象が干し草のため、故障の原因にならないか、メンテナンスはしやすいか、水洗いできるか、ゾウの鼻が当たらないかなど考慮するうちに簡略化していき、今の形になった。卒業制作として1年間取り組んだが、無事に動いてほっとしている」と話す。

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