周南市内在住の児童たちが市長に対して質問や提案を行う「周南市こども議会」が1月31日、周南市議会議場(周南市岐山通)で開かれた。
児童が議会を体験することで、政策が実現する過程を理解し、政治への関心を高めてもらおうと同市が行っている同取り組み。周南市役所の新庁舎での開催は今回が初めて。この日は、徳山小(2グループ)、鼓南小、戸田小、沼城小、勝間小の児童代表6グループ28人が参加した。
「こども議員」らは、学校での授業を通じ、自分たちが住んでいる地域やまちづくりについて考えたことを木村健一郎市長ら執行部に伝え、地域活性化に向けたイベントの開催やコマーシャル制作、野犬問題、公園の設置や公共交通機関の設備、ユニバーサルデザインを取り入れたまちづくりなどをテーマに議論した。
徳山小グループは「マンガで大事に飼われた犬と、そうでない犬の一生を表現し、命の大切さを伝えるホームページを作ってはどうか」「野犬の保護施設を作ってほしい」など野犬問題について提案した。市長は、県と市の役割の違いや野犬の保護施設など設置した場合の維持費を提示。「ホームページは市の特設サイトとして検討していきたい」と答えた。
戸田小グループは「地域を盛り上げるためにコマーシャル動画を作るのでサポートしてほしい」「地域の良いところを探すスタンプラリーを開催してはどうか」「快適にキャンプができるグランピング施設をソレーネ周南に作ってほしい」と提案。市長は「動画はスマホ一つで撮れる時代。ソレーネ周南の情報コーナーで流すなど、共に進めていきたい」と話し、執行部メンバーは「グランピングについては課題もあるがバーベキューなどできるよう検討していきたい」と答えた。
徳山小の児童は「とても緊張したが、貴重な経験ができてよかった」「野犬の保護施設を維持するのにあんなにお金がかかるとは知らなかった。命の大切さを呼び掛けるホームページも制作を検討してもらえるようでよかった。これで野犬が減ってくれたら」と話していた。