下松市が2月4日、日立製作所笠戸事業所が製造する英国向け高速鉄道車両の陸送見学イベントを7月に開催することを発表した。
2019年に市制施行80周年を迎える同市が記念事業の一環として企画した。
同社国内唯一の鉄道車両組立工場として、新幹線の新型車両や英国向け高速鉄道車両など国内外の鉄道車両を製造している同事業所から徳山下松港・下松第2埠頭まで陸送し、「鉄道産業のまち下松」をPRする。
市では一昨年3月、同事業所と共同で、英国向け高速鉄道車両の日中陸送イベントを開催。英国運輸省の都市間高速鉄道計画(IEP)向け車両Class800シリーズを同事業所から下松市第2公共岸壁前まで約4キロの道のりを40分掛けて陸送した。市内外から3万人が集まり、にぎわいを見せた。
今回の企画では運営形式を変え、官民協働による実行委員会組織を設立する予定。陸送する車両や日程、コースは今後同事業所と調整するという。
市の記念事業担当者の藤本泰延総務部長は「英国に向けて出発する高速鉄道車両の陸上輸送の光景を子どもたちに見てもらい、世界的な郷土の産業をアピールしたい。全国の鉄道ファンの皆さんにも足を運んでほしい」と意気込む。