7月に開催する英国向け高速鉄道車両の陸送見学イベント「道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト」の実行委員会が3月27日、下松商工会議所で開かれ、イベント詳細を明らかにした。
日立事業所開放デー2018で展示された英国向け高速鉄道車両Class800
通常は交通量の少ない深夜に輸送する鉄道車両を、観客を集め日中に輸送する同イベントは今回で2回目。「鉄道産業のまち くだまつ」のPRを目的に、官民協働による実行委員会で主催する。下松市制施行80周年の記念事業の一環。一昨年3月に開催したイベントでは、3万人以上の観客が集まりにぎわいを見せた。
下松市長は「官民挙げての市民的な行事として取り組んでいただけることをありがたく思う。下松を誇るイベントとして全国の子どもたちに見てもらいたい。ものづくりの街下松を全国に発信してほしい」とあいさつ。市や会議所、民間企業の代表者で組織する実行委員23人による自己紹介の後、実行委員長の選出を行い、下松商工会議所副会頭の弘中善昭さんが就任した。
開催日は7月14日。時間は未定。日立製作所笠戸事業所で製造される英国向け高速鉄道車両を専用トレーラーに載せて約2キロを陸送する。出発地点は、前回の事業所東側にある車両門から正門に変更。県道366号線を通り徳山下松港・下松第2埠頭までの約2キロを陸送する。
同イベントに充てる資金として購入型クラウドファンディングを実施し、全国の鉄道ファンや下松にゆかりのある人などを対象に支援を呼び掛ける。リターン品としてオリジナルグッズや優先観覧席などを今後検討していく。
弘中実行委員長は「プロジェクトの再開を望む声が多く寄せられ、関係各所と協議の結果、実施が決まった。観光振興と『にぎわいと魅力ある街 くだまつ』を目指し、官民の力を合わせ取り組んでいきたい」と意気込む。