日立製作所笠戸事業所につながる専用線を持つ下松駅(下松市西豊井)から11月6日、JR東日本の新型観光特急列車「サフィール踊り子」がけん引輸送された。
同車両は東京駅・新宿駅から伊豆急下田駅を結ぶ観光特急列車、2020年の春に運行を予定する。宝石のサファイアのような青く輝く美しい伊豆の海と空をイメージさせ、上質・高級で優雅な旅を楽しんでもらいたいという願いから、サファイアのフランス語「サフィール」という名称になった。
車両形式はE261系、8両編成。1両目にはJR東日本初となる1掛けの座席が2つ並ぶプレミアムグリーン車(1号車)や4人部屋と6人部屋の個室があるグリーン車(2、3号車)、こだわりの麺を目の前で調理するオープンキッチンや景色を眺めながら食事を楽しめるカウンター席とボックス席を持つヌードルバーの4号車など特徴的な車両を持つ。
11時ごろ、4号車から8号車まで5両2編成、計10両のサフィール踊り子号が下松駅に到着。たまたま居合わせた乗客らがスマホで撮影する様子や、鉄道ファンが運転席や連結部分をじっくり見ながら熱心に撮影する様子が見られた。
下松駅は日立製作所笠戸事業所で製造された鉄道車両が牽引輸送される場合の出発駅となるため、普段見ることのできない珍しい車両を見学できることから鉄道ファンの間で有名な撮影スポットとなっている。