流通・販売関係者を対象としたイチゴ産地見学会が11月25日、周南市熊毛で開かれた。主催は周南地域地産・地消推進協議会。
消費地と生産地が近い周南の立地条件を生かし、地産地消を積極的に進める同協議会。イチゴの収穫シーズンを前に流通・販売関係者を生産現場に招き、消費者ニーズの共有や需要拡大を目指し企画した。周南エリアでは、周南市の新南陽・熊毛地域、光市を中心にJA山口県周南園芸部会いちごグループ16戸が、約7000平方メートルでイチゴ栽培に取り組んでいる。
この日はイオン光店やマックスバリュ西日本の周南エリアの店舗からバイヤーや売り場担当者8人が参加。夏はトマトやナス、冬はイチゴの「紅ほっぺ」「かおりの」などを栽培する就農5年目の農家・有海塁さんのハウスを見学した。有海によると、シーズン最盛期には、1日400パックのイチゴを出荷しているという。
有海さんは「今年の夏は暑く葉に栄養が行きがちだったため、温度や肥料の割合などを調整し、実に栄養を集めるよう工夫し、おいしいイチゴを作ることができた」と話す。参加者に収穫が始まったばかりという「紅ほっぺ」の試食を進めながら、売れ筋の大きさや形状などを意見交換した。
マックスバリュ西日本の売り場担当者は「店頭では地元商品に対する人気を感じる。ポップなどで生産者の顔や思いなどを積極的に伝えていきたい」と話す。バイヤーは「苦労して作っていただいたイチゴ。お二人の顔を思い浮かべながら、思いを組み込み売っていきたい」と話す。
有海さんによると、「紅ほっぺ」は11月26日から出荷が始まるという。