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周南でウィリアム・モリスの企画展 ファブリックや壁紙など、写真を交え展示

来館を呼び掛ける今井さん(左)と織作さん(右)

来館を呼び掛ける今井さん(左)と織作さん(右)

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 周南市美術博物館(周南市花畠町、TEL 0834-22-8880)で11月6日、「ウィリアム・モリス 英国の風景とともにめぐるデザインの軌跡」が始まった。

モリスがデザインし自ら織り上げたカーペット「ハマスミス・ラグ」

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 19世紀を代表するイギリスの芸術家であり、詩人・社会運動家のウィリアム・モリス(1834-1896年)。産業革命により大量生産品があふれる中、手仕事から生まれる自然の美しさを生活の中に取り入れた「アーツ・アンド・クラフツ運動」の先駆者として知られ、そのデザインは150年以上たった今も世界中に愛されている。

 同展では、モリスが草花や樹木などをモチーフにデザインした壁紙やファブリック(布地)、家具、書籍など、約80点を公開。モリスが過ごした「赤煉瓦(れんが)の館」や田園風景など、写真家・織作峰子さんが、イギリスに訪れ撮りためた写真や映像に合わせ紹介する。

 会場には、モリスがデザインし自ら織り上げたカーペット「ハマスミス・ラグ」や、藍色に染めた布を抜染し、赤や黄色の天然染料で重ねた内装用ファブリック「いちご泥棒」、娘のメイ・モリスが刺しゅうしたという「暖炉のついたて」など、約150年前に作られたとは思えないほど色鮮やかな作品が展示されている。

 新型コロナウイルスの影響で企画展の延期や中止が続く中、昨年末に開催した「生誕110年 まど・みちお てん」から、約1年ぶりの開催となる同企画展。

 同館学芸員の今井良枝さんは「コロナ禍で世界が一変し、つらい思いをしている人も多いと思う。こんな時だからこそ、モリスの作品に込められた自然や手仕事の豊かさを触れ、何気ない日常の中に幸せを感じていただけたら」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館(11月23日は開館し、翌24日休館)。入館料は、一般=1,100円、大学生=800円、18歳以下無料。12月20日まで。

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